マスク画像作成方法
前のページで抽出したマスク形状[下図(2)]を使って他の画像にそのマスクがけする操作手順を例題で説明します。
◆右の図は操作用ダイアログボックス内の「マスク画像作成」部分を示していますが、
これらは[マスク作成・修正]にチェックが付いているときのみ使えます。
マスク抽出の項の例題で、マスク形状(2)が評価用画像に表示されているとします。
そして新たに開いた画像(1)にそのマスクをかけるものとします。
◆[画像]コンボボックスを開くと、
その中には「外部ファイル」およびアプリケーションウィンドウ上に既に開いている複数「画像ファイル」名の一覧が表示されます。
ここでウィンドウ上に既に開かれている画像ファイル名を選択するとその画像がマスクされ(3)のように評価用画像上に表示されます。
また、「外部ファイル」を選択すると「ファイルを開く」ダイアログボックスが表示され、
通常のファイルを開く方法でマスクをかけたい画像ファイル(BMP、JPEG、PNG)を開くと、
その画像がマスク形状(2)でマスクされて評価用画像上に画像(3)が表示されます。
◆選択した画像が表示されている状態ではその画像を任意の位置へ移動することができます。
評価用画像上にカーソルを移動するとカーソルはハンドマークに変わり、
任意の場所でマウス左クリックすると表示した画像の中心点がその位置に移動します。
マウス右クリックすると移動した画像を元の位置へ戻すことができます。
◆[画像]コンボボックスから選択した画像を、
(2)でマスクして(3)が表示されている状態で、
[マスク画像の反転]にチェックを付けると(4)が表示されます。
◆ここで[マスク抽出]に切り替えるとマスク形状(2)だけが表示され、
同時にそのマスク形状を「ペン」や「矩形」で修正できるようになります。
◆もう一度[マスク画像]をオンにして、
マスク色を[黒]から[白]に変更すると(6)が、
[マスク画像の反転]のチェックを外すと(7)が表示されます。
(8)はマスク抽出で使った画像であり(7)と同じです。
このように、どのような形で投影合成したいかによってマスク画像の背景を変えることができます。
◆評価用画像ウィンドウに目的の画像が表示されている状態で[作成]ボタンを押すと、
同じ画像が新しいウインドウとして作成されます。
ここで得た画像は「投影画像合成」やもう一つの「カラーキー画像合成」で利用できます。
◆因みに、(3)の上に(4)を、(6)の上に(7)を貼り付ければ元の画像(1)になります。
当然のことながら、(7)の上に(4)を「カラーキー画像合成」しても元の画像(1)が得られます。
◆操作機能説明のためいろんな例を挙げましたが、
総括すると、「マスク画像作成」で(4)の画像と
(8)の画像を作成して「投影画像合成」で合成すると(9)の画像が得られます。
画像(8)に画像(6)を投影合成してもうまく出来ません。
合成する画像のマスク色は互いに一致していた方がよい結果になります。
◆「マスク抽出」でも説明したことですが、マスク画像を作成して合成したとき、
マスク領域が浅かったり、逆に深かったりすると合成の縁が目立つことがあります。
つまり、投影合成画像(9)において合成した2画像間で濃度差が大きいと境界が目立つことがあります。
たとえば(9)でその境界が多少目立つ部分がありますが、
おそらく(2)のマスク領域が浅すぎて合成の縁が目立つ場合だと思われるので、
このときはマスク色の[範囲]を少し大きい値にした方がその縁が目立たなくなる思われます。
或いは、境界の目立つ部分の投影光量を少し下げるとよいと思われます。
◆2画像間の境界を目立たなくする方法として、
[平滑フィルタ]を利用することができます。
これは合成する画像、合成される画像共にマスクの境界付近だけをぼかすことによってその部分の投影光量が減り、
境界部分が目立たなくなります。
これが必要なときはラジオボタン[有]にチェックを付けると、
マスク形状画像(2)や(5)の境界部分をぼかします。
更に、[*]ボタンを押すとその度にぼかし具合が次第に強くなっていきます。
また、[特]にチェックを付けておくと、
境界付近のマスク濃度と画像濃度が平均化されるため合成する画像によっては境界の目立ち方を更に抑制するように作用します。
[註]:「カラーキー合成」するときは、この平滑フィルタは使用しないでください。
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