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鉢植え果樹栽培
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果樹を育てる楽しい作業

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果樹を育てる楽しい作業

 昔から庭木の一部に果樹が植えられ親しまれてきました。  それは、春の訪れにあわせて芽吹き、花を咲かせ、葉で覆われ、やがて実をつけ、四季折々の樹木の変化を楽しめるからでしょう。
我が家の限られた空間を利用して、より多くの果樹が育っていく様子を観察できるとすればそれは鉢植え栽培しかありません。  その鉢植えでも見事な収穫が出来ることを先輩達が教えてくれているので、それに従えば我が家でも十分楽しめるかもしれない、 との思い込みから鉢植え栽培がはじまりました。

 鉢植えした果樹の方が果実の味はおいしくできるそうです。 その理由は、果樹を小さく育てると細い根が多くなり木の成長より葉や実を大きくしようとするからだそうです。  地植えの場合は木を成長させるために水や肥料を求めて太い根がどこまでも張っていき葉や実を成長させるまでに時間がかかるわけです。  この理屈を考えると鉢植え栽培にかなり期待がもてそうです。
果樹栽培は盆栽と異なり、樹形を整えることではなく果樹に花芽を付けさせ実を大きくして収穫することです。  そのためにどんなことをすればよいか、雑誌などで学んだことを纏め、理屈を考えながらその作業を自分で実行するだけです。  特にインターネットで紹介される先輩達の体験談なども実践面でかなり参考になります。  それに作業を続けていれば何らかの知恵がつき工夫をするようになり、それがまた楽しいことです。
その果樹を育てる楽しい作業とは、・・・

1.果樹の苗木を植える鉢の大きさ選び
根の発育からみると、苗木には小さめの5〜6号鉢からはじめ、大きい鉢に植え替えた方が根の発育によいそうです。 1、2年経つと根づまりをおこして樹勢が衰えてしまうので大きい鉢に植え替えるのがよいと思います。
しかし、植え替える度に鉢を大きくしていくと移動も難しくなるので、我が家では大きく育てたい特別な果樹だけ14号鉢に、 通常は10号鉢に、ユスラウメやビックリグミのように小さく育てたい果樹は8号鉢に植え付けています。  実つきをよくするためには土の量も必要なので、鉢は8号以上のを用意した方が良いそうです。

2.鉢植えのメリット
  • 花がつきやすいので2〜3年で果実を収穫できる。
  • 日照を求めて或いは観賞のために移動が気軽にできる。
  • 剪定や仕立て、害虫予防が容易にできる。

3.鉢植え果樹の土選び
植物が何となくうまく育たないというとき、土に原因があったのかもしれません。  専門家の言葉によれば、鉢植え果樹の成果は土の良し悪しによって決まると言っていいほど大切な作業だそうです。  以下は果樹栽培の本や経験豊かな方の話などから得た知識で自分なりにやっている方法です。
根にとってよい土とは
  • 排水性:水はけが良い (水やりをしたとき土の表面から水がすぐ浸み込む)
  • 保水性:水分を保持できる
  • 通気性:土の間にすき間があり根に酸素を送りこ込める (異径粒子の土を組み合わせるとよい)
  • 保肥性:肥料を吸着できる (簡単には水に流されない)
この4つが用土の条件であり、何れが欠けても果樹の成長に影響します。
一方、ホームセンターなどで果樹の苗木を買ってくると、 果樹にもよるが鉢植えの場合は一般的に「赤玉6:腐葉土3:川砂1の混合比で植える」と書いてあります。
しかし、赤玉土は時間が経つと固まってしまい、排水・通気性ともに悪くなり根詰まりの原因になります。  そのため腐葉土の割合を増やしたりピートモスやパーライトを混ぜると良いと言われますが、 この辺りになると正解はなく、人それぞれの経験則で隠し味のように工夫されているようです。
ある人は赤玉土4:培養土3:バーク堆肥3の混合比を主に使っている、 また或る人は市販の軽量培養土・腐葉土・くん炭・バーミキュライト・苦土石灰を混ぜて使っている、と言う。

さて、我が家ではどうしているか、未経験ゆえ知恵はないが先ずは無難に乗り切ろうと、市販の培養土を頼りにすることにした。  ホームセンターへ行き培養土を探すと驚くほどいろんな種類があり、選択に迷うが質の良し悪しを踏まえて、 やや高額だが粒状性培養土を使うようにしています。
この培養土には、土の粒が中小入り混ざっており、緩効性肥料と通気性・保水性向上のためのバーミキュライ、バーライトが配合されているのでこのまま使用すればよいが、 たいした理由もなく、保水性アップのために赤玉土、排水性と通気性アップのために腐葉土を少量混ぜ合わせ、 緩効性肥料入り粒状培養土70:赤玉土15:腐葉土15の配合比で使っています、足りなければ庭土を混ぜることもあります。 かなり大雑把です。
但し、ブルーベリーは水はけのよい酸性土を好むので一般の果樹や野菜とは正反対の用土が必要になります。  そのため、酸性で通気性・排水性・保水性に優れた鹿沼土と、酸性で通気性・排水性に優れたピートモスを50:50に配合した用土を使っています。 これもかなり大雑把です。   (参考本によれば → )
土の特徴
土の種類 比重 酸度 水持ち排水性通気性肥持ち
バーミキュライト軽い 微酸性
パーライト 極軽い微酸性
ピートモス 極軽い強酸性
鹿沼土 軽い 強酸性
試しに培養土を自分の手で作ってみました。 基本は、赤玉土中粒2:赤玉土小粒3:腐葉土2:堆肥1:バーミキュライト1:苦土石灰1、の配合比です。  赤玉土の中・小を混ぜたのは通気性を良くするためであり、腐葉土は排水・保水・保肥・通気性に富み、バーミキュライトは排水・保水・通気性に富む。  堆肥は元肥として入れ、苦土石灰(※)は土壌を弱アルカリ性にするために入れます。
※:苦土石灰の代わりに消石灰を使ってもよいが、強アルカリ性であり使う量を間違えると果樹に悪影響を与えるので要注意。  余談ですが学校の運動場のライン引きでも消石灰が使われてきたが、 あの粉末が目に入ると角膜を痛めるとの理由から最近になって使用禁止が呼び掛けられているそうです。 また、消石灰は鳥インフルエンザが発生したときにも消毒剤として散布されるそうです。 

4.果樹の植付け時期
落葉樹の場合は晩秋の落葉後か、春先の発芽する前で厳寒期が過ぎた頃が良いとされます。  この時期の果樹は休眠状態なので根の活動もかなり停滞しています。  したがってこの時期に枝や根を切っても樹体への影響は少ないわけです。
暖かい地域では秋植えも可能ですが、寒気の厳しい地域では春植えでないと根が凍死すると言われます。  一方、根に十分な土がついたポット植えされた苗木を、土や根を崩すことなく土を補充しながら鉢植えする場合に限れば、 根にほとんど影響を与えないので仮に夏場であっても問題ないと思われます。  しかし、植え付け時期に相応しくない時期、たとえば7月に鉢植えした場合、 冬を迎えるまでの新梢(今年発芽して生長した枝)の生育期間が異なるため、 冬季における抵抗力が低下して翌年の発芽に影響するかもしれません。  常緑樹の場合も落葉樹と同様に生長を停止している休眠期か芽が動き出す3月頃が最適とされます。 
鉢植え適正時期であれば、根の土をほぐしたり太い根や長い根は鉢に合わせて切るなどして植えつけます。  その際、鉢底から3分の1位の土を入れた上に根を広げるように苗木を置き、棒でつつきながら土を、鉢の高さより3cmほど低いところまで入れます。  苗木の接木部分が必ず土から出ているようにし、最後に水をたっぷり与えます。  その場での肥料は与えません。 環境によっては支柱で保護することも必要です。

5.果樹の植え替え
鉢植えで育った果樹は2〜3年で根が鉢全体に回っています。 その状態で放置しておくと土は悪くなり、根が弱って実がつかなくなります。 したがって、2〜3年に1度は植え替えをします。 6号位の小さい鉢に植えてある場合は毎年植え替えた方が良いそうです。
大きくしたい時は
根をあまり切らないで一回り大きい鉢へ植えると良いが、気を付ける事は以前と同じ性質の土を使うことです。 鉢替えを2〜3年で行うと、実を付ける癖が木に付くので毎年実を付けるようになるそうです。  我が家では藤の木を鉢植えしていますが、毎年植え替えるようにしてから見事な花を毎年咲かせてくれるようになりました。
鉢の大きさにも限度があるので我が家では移動性を考えて最大でも14号までとしています。
大きくしたくない時
同じ鉢に植え直すことです。  根の土をほぐしたり太い根や長い根、鉢の周りに張り廻った根などを切ったり、 ときには枝も切り落とさないといけないこともあるので植え替えた年は実が付きにくくなる可能性があります。
植え替えの時期
早春に花が咲くウメ、アンズ、モモ、スモモなどは年内の落葉した時期に植え替え、 その他4、5月に花の咲く柑橘類、サクランボ、リンゴ、ブドウなどは3月初めに植え替えます。
成長の止まっている12月〜2月に植え替える場合は土を全て落として植え替えすることもできます。

6.肥料について
肥料には、無機質肥料(鉱石などから化学的に合成された肥料で、効き方を制御しやすく効き目を長時間持続させることができる即効性が高い肥料)と、 有機質肥料(骨粉や油粕、牛ふんなど動物質、植物質を原料とした肥料で、自然に優しく土の中で分解された後にゆっくりと効果が現れる遅効性肥料)があります。  肥料の効き方としては、
緩効性:
一度与えると長時間穏やかに効き続けるタイプで元肥や置肥などであり、肥料の3要素を含んだ「化成肥料(※)」や有機質肥料と無機質肥料を配合した「配合飼料」、「液体肥料」などがある。
遅効性:
与えてから吸収されるまでに時間がかかり、その後ゆっくりと効果を持続する肥料であり、有機質肥料(※※)が遅効性の代表。
速効性:
与えると直ぐに効果が現れる肥料、3つのタイプがある。
※:肥料3要素のうち2つ以上の成分からなるものを化成肥料と呼び、販売されている化成肥料にはN:P:Kの配合比が表示され、家庭菜園ではNPKがほぼ同じ値のものを使うのが無難と思います。
※※:有機質肥料はそのままで効果を出すものではなく、バクテリアによって無機質に分解されてはじめて植物が吸収できる状態になるため、施してから効き目が現れるまでに時間がかかる訳です。
油粕は窒素分が多いので花や実のなる木には骨粉(リン酸が多く含まれる)と魚粉(リン酸・窒素・アミニ酸を含む)入りの固形油粕を使用するとよいそうです。
肥料の3要素(窒素・リン酸・カリ)
◆チッ素(N):葉肥
葉や茎を大きくしたり葉の色を濃くし、植物に必要なタンパク質や葉緑素を作る働きを助け、生育初期の生育期に必要な成分。
作用:
葉や茎や根の生育を促進します。
不足:
生育が悪くなる、緑色が薄くなり葉が薄黄色になる、古い物は落ちる、花数が少ない。
過剰:
葉が大きくなりすぎ、茎が伸びすぎ、色が濃い、花や実が付きにくい、生育は良いが軟弱で病害虫にかかりやすくなる。
◆リン酸(P):花肥、実肥
植物の細胞を構成する成分や貯蔵養分を作る、茎や根の先端部に多く含まれる。
作用:
根の伸長促進と開花・結実を促進する。
不足:
花の数が減り、開花や結実が遅れる、古い葉の縁が黒味がかったり紫色になる、葉肉が薄くなる、 根の伸長が悪くなる。
過剰:
リン酸は他の二要素と違い多く吸収しても過剰障害が出にくいので、必要量より少し多めに与えるようにする。
◆カリ(K):根肥
根の発育を促進し、植物の生理作用を円滑に行う働きをして生長促進をする。 でんぷんを作り繊維を丈夫にし、花・果実・球根を太らせる。
作用:
根や茎を強くし、病気や寒さに対する抵抗力を付ける。
不足:
果実の味や外見が悪くなる、葉の縁が変色する、根の生育が悪く根腐れを起こし易い。
過剰:
カルシウム、マグネシウムの吸収が悪くなる。
この3要素以外に、微量要素としてカルシウム(Ca)やマグネシウム(Mg)、硫黄(S)などがあります。  これらは多くは必要ないですが不足すると葉が変色したり生育が悪くなることがあるそうです。

7.肥料の与え方
栄養無しでは育たないし、十分すぎると実が成らなくなるというから、程よい栄養の与え方が問題になりますが、  基本的には長期に亘って有機肥料を少量施すことだそうです。
肥料の三大要素はリン酸・カリ・チッ素ですが、鉢植え果樹栽培で特に果実にとって大切な肥料はリン酸です。  鉢植えの場合は土の量が限られているので遅効性や緩効性の肥料を使います。
この場合、即効性の強い化成肥料は量を間違えて施すと根を弱らせる原因になるので、 我が家では「油かすと骨粉を混ぜた肥料」や「完熟堆肥」、それらを原料とする「ぼかし肥料」などを主に使っています。  元肥は植え付け時の培養土に緩効性肥料が入っているので特に考慮せず、年に数回の追肥を以下のように行っています。
肥料を与える時期
芽出し肥:
春先に新しい芽が出る直前から少し芽が出た頃に緩効性肥料を与える。
お礼肥 :
花の開花後や果実の収穫後にお礼の意味で果樹の回復を図るために与える。
寒肥   :
果樹の休眠期である冬から春先にかけて施す肥料で、これから迎える生長期に先立って長く続く肥料を与える。
・・・と言うものの、 我が家では次第に面倒になり、適度な肥料は与えながらも内容・量はかなりいい加減になってきました。
施肥で気をつけること
  • 根や枝がのびない時期は肥料を与えない。
  • 肥料が直接根に触れないようにしておく。
  • 来年の花芽ができる7、8月は肥料を控える。

*** 準備中 ***
8.果樹の病害虫
これがなかなかの曲者、難儀しています。 特に梅に付くアブラムシ、みかんに付くカイガラムシ。  カイガラムシは木の種類によるのか、温州みかんと春香オレンジに付き易い。  あまり殺虫剤頼みも考えもの、常に監視しながら見つけたら根気よく駆除に努めるのみです。  相手が生存に必死なら、こちらは絶滅させるのに必死、根気比べの様相を呈しています。

9.剪定の仕方
以前は形ばかりに拘った剪定の仕方をしていたが、それが間違いであることに気が付いた。


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