照明タイプ その5

(9) 幻想的なオーロラ、 (10) 曲線形状



(9)幻想的なオーロラ
地球の南北極に近い地方で見られる発光現象のオーロラには、垂幕状、弧状などの形状をもち、 光の弱いときは白っぽく、光の強いときは赤や緑の美しい姿を呈します。
オーロラは太陽黒点数の増減周期と平行して変化し、磁気嵐には必ず見られることから、 太陽から放出された荷電微粒子が地球の大気に突入し、 大気中の原子や分子と衝突して電離や励気状態を起こすためと考えられています。
極の近くで観測されるのは荷電微粒子が地球磁場の磁力線に沿って大気中に入ってくるためですが、 その形状は複雑で流動状態を呈します。

◆したがって、ここで表現できるのは実際のオーロラとはかなり違った形にはなりますが、 そしてその形状にも制限はありますが幻想的でそれなりの雰囲気を表現できます。

◆評価用画像上でマウスを右クリックするとサブメニューが表示され、 基本形状として8種類の形状と特殊な4種類の形状から選択できます。
これらを選択したときの基本形状ではこれといったオーロラらしい雰囲気は表現できない場合が多いと思われますが、 幅や高さ、角度の変更、移動などを行なって画像に適した形状になるように変形していきます。

◆基本形状だけではそれらしい雰囲気の形状がなかなか得られないときに、 後で説明する[多重化]コマンドを使うと複雑な形状が表現できるようになります。

◆しかし、与えられた基本形状を変形しながらオーロラらしい雰囲気を表現しようとしてもなかなか難しい面があります。
このため、少しでもヒントになる形状を用意しています。
[登録形状]コマンドを選択すると予め登録された図のような「照明光形状サンプル」ウィンドウが開かれ、 サンプル形状が多数表示されます。  このサンプル画像上で好みの形状を選択(マウス左クリック)するとその照明条件が評価用画像上に反映され、 あとは「制御パネル」や「補助パネル」を使って形状や色、明るさなどを変更するだけで済み作業が大幅に軽減できます。
ときにはこれらの形状を多重化することで複雑なオーロラの雰囲気が味わえるようになります。

一方、「照明光形状サンプル」ウィンドウ上にある[その他の形状参照]ボタンを押すと図のようなコンボボックスが表示され、 予め登録されている形状があればその中から選択できるようになります。
但し、ここでは形状を示すタイトル名で参照することになりますが、 これはユーザーが自由に登録できる方法であり、いろいろ形状変形を試している内に気に入った形状を偶然にでも見つけたら、 任意にそれを登録しておくことができます。
そのためには、とにかく照明効果ダイアログボックスの[了解]ボタンを押して新しい画像を作成します。  このとき、その照明条件の履歴が「Lightset.hst」ファイルに記録しておき、 該当する照明条件を「登録形状ファイル」へ登録しておけば常に同一条件の形状を再現することができ、 その後はそれに手を加えるだけで済み、作業は大幅に短縮できます。

◆補助パネルで幅と高さを調整するとき、 照射形状によっては高さ調整は0点を中心に左右で形状が反転するものがあります。

◆評価用画像上でマウスを左クリックすると、その照射形状は指定点まで移動しますが、 その移動量を細かく調整するために形状を上下左右に移動させることができます。
また表示中のオーロラ形状は左または右回りに回転できるようになります。
但し、ここでは「双葉面形状光」と異なり、画像の中心点を軸として形状が回転します。

◆オーロラの観察できる場面として、湖のような場所を想定してみます。  空にはさまざまな形のオーロラが、水面にはその模様が映し出される場面です。
このような表現をするために、[映し像]コマンドがあります。
このコマンドの[なし、強、中、弱]の何れかを選択すると、 評価用画像上の下部に同じ照射形状の模様が対応する強度で映し出されます。
この映し像は補助パネルで上下に移動できるので、 [映し像]コマンドを選択しておきその位置を上方向に移動させると、 選択された形状と重なり合ってより複雑な形状のオーロラ模様が生成できます。

◆評価用画像上の任意の位置で適当な楕円形を描くと、 その意味の有無に関わらずその縦横比によってかなり違った照射形状が得られます。  いろいろ試して使える形状が見つかれば利用してください。
ここでもう一度、形状コマンドを選択し直すと元の照射形状に戻ります。

◆真っ暗闇な所に光を当てた場合にそこでの照明光は得られないのが自然な現象ですが、 [強制照明]にチェックを付けると暗闇の所でも照明光が表示できます。  但し、これは照明光を強制的に表示するため暗闇でない所では不自然な感じになります。



(10)曲線形状
評価用画像上の任意の位置で適当な楕円形を描くとその大きさに応じた曲線で照射されます。
二次、三次曲線では縦長の楕円を描くとカーブが大きくなり、横長の楕円では直線に近づいてきます。
他の曲線では様子が少し異なりますが同様の曲線になります。
また、楕円幅が狭くなるにしたがって曲線の幅も細くなってきます。

◆評価用画像上でマウスを右クリックするとサブメニューが表示され、 ここで二次、三次、高次曲線の照射形状を選択できます。

◆また、補助パネルでは照射形状の太さや角度を変えたり、回転させることができます。
◆評価用画像上の任意の場所でマウスを左クリックすると、照射形状がその位置に移動します。

◆真っ暗闇な所に光を当てた場合にそこでの照明光は得られないのが自然な現象ですが、 [強制照明]にチェックを付けると暗闇の所でも照明光が表示できます。  但し、これは照明光を強制的に表示するため暗闇でない所では不自然な感じになります。

◆通常は輪郭や先端をスムージングした柔らかい感じの曲線を描きますが、 [輪郭強調]にチェックをつけると曲線を強調して描きます。