赤目修正

赤目は暗い場所で瞳が開いているとき、フラッシュ発光によって網膜の血管が映し出されるのが原因です。  人体の中で血管が直接的に観察できるのは網膜だけで高血圧や糖尿病などで「眼底検査」 をするのも、網膜の血管を見れば全身の血管症状が分かるためだそうです。

赤目を修正するときは、ルーペで赤目部分を拡大表示しておくと修正操作が容易になります。  [拡大]をオンにしてマウス左クリックする度に、 その点を中心に2倍に拡大表示し、右クリックする度に2分の1に縮小表示します。

赤目修正 「赤目修正」がオンのとき[自動修正]にチェックを付けておくと 道具箱の赤目修正と同じ操作になり、 赤目の状況に応じて以下に述べる[赤目強さ]と[修正範囲]が自動的に変化し、 画像の赤目部分を修正ペンで数回擦るだけで綺麗に修正できます。  したがって簡単に赤目修正する場合は「道具箱」の[赤目修正]ツールを利用してください。

◆[自動修正]のチェックを外しておくと、[赤目強さ]と[修正範囲]の選択によって、きめ細かく修正できます。

[赤目強さ]は赤目の程度を指定します。  [微弱]は目が僅かに赤いとき、 [強]は目が真っ赤になときに指定しておきます。

◆修正ペンを赤目の中心付近に移動してマウス左ボタンを押しながら修正ペンで擦ると、 赤目の強さに応じて[修正範囲]で指定した赤目部分が次第に黒に近づくように自動修正されます。  ※大きな特長は、こする回数を増やしても元の黒目より黒くなり過ぎることはないため、 修正ミスが少なく自然な仕上がりになります。

マウス右ボタンを押しながら赤目部分を擦ると白に近づくように自動修正されます。 (白に近づくように修正することは、下のサンプルでその効果が分かります)

[修正範囲」の指定値は少し大きめにしても赤目からはみ出て修正されることは少なく、 赤目部分以外でマウスボタンを押しても、それが赤目に近い値でなければ、 その個所が修正されることはありません。  これによって誤修正が軽減されます。

[フィルタ」にチェックを付けておくと、 赤目を修正するとき同時にスムージングするため滑らかに修正されます。

修正をやり直す場合は、ツールバーの「元に戻す」、「やり直す」を利用してください。  「編集」メニューで予め指定した回数までやり直しができます。



赤目画像と修正サンプル:
赤目例1 ◆上で述べた左右どちらのボタンを押しながら修正するか、 その両者の差異と効果は右のサンプルを見ると分かります。  (1)は元の赤目画像、(2)は左ボタンを押しながら修正ペンで赤目全体をこすって修正した例、 (3)は右ボタンを押しながら赤目全体をこすって修正した例です。  どちらが適当か、そのときの判断で左右ボタンを使い分けてください。
この赤目修正方法の特長は、 (2)の例で分かるように左ボタンを押しながら目全体を擦っても瞳の輝いた部分までが黒くならないため修正が容易にできます。

赤目例2 上記と同様に(1)は元の赤目画像、(2)は左ボタン(3)は右ボタンを押しながら修正ペンで赤目全体をこすって修正した例です。  好みにもよりますがこの例では(3)より(2)の方が自然な感じがするかもしれません。


◆下に示す例では上段が赤目の例、下段は何れも左ボタンを押しながら修正ペンで赤目部分全体を擦って得た修正画像例です。  この特長は、何れの場合も修正ペンで@赤目全体を擦っても、瞳の部分までが黒くならないこと、 および、
Aこする回数を増やしても元の黒目より黒くならないため、
操作不要で自然な仕上がりになります。
赤目例3

◆右の修正例では瞳の白く光った部分の多くが潰れてしまっています。 
したがって、その部分をもう少し広げるため最後の例では「フィルタ」にチェックを付けておき、 赤目例4 マウス右ボタンを押しながら赤目の中心部分を擦って少し白くしておき、 次にマウス左ボタンを押しながら全体が黒くなるように操作した例です。
これによって多少改善されています。
























電線消し

細かい部分の電線消しをするときは、その部分を拡大表示しておいた方が操作が容易になります。  [拡大]をオンにしてマウス左クリックする度に、 その点を中心に2倍に拡大表示し、右クリックする度に2分の1に縮小表示します。

電線消し[電線除去]モードのとき[自動修正]をオンにしておくと電線の状況に応じて[電線濃度]と[修正範囲]が自動的に変化するため、 マウス左ボタンを押しながら修正ペンで電線上を横方向に擦るだけで電線を消すことができます。

◆電線が緩やかに斜め方向に垂れ下がっている場合も左ボタンを押しながら消していきますが、 縦方向にも交差している場合は横方向の電線を消した後で縦方向を消すようにした方が結果は良好です。

◆電線を消したあと、僅かな差でその痕跡が残る場合は[Shift]キーを押しながらその部分を擦ると痕跡も消すことができます。  あるいは後述の[部分修正]モードで消すことができます。

◆電線と他の被写体が交差している場所ではマウス右ボタンを押しながら電線上をゆっくりなぞっていくと他の被写体を損なうことなく消すことができます。

◆複雑に交差した場所で綺麗に消すことが出来ない場合は、[部分修正]モードに切り替え、 マウス左ボタンを押しながら絵筆を使って電線を擦った方が綺麗に消すことができます。  このときは消したい細部に応じて[修正範囲]を選択してください。  このモードでマウス右ボタンを押しながら消すと[修正範囲]の選択に関係なく極細の絵筆で細部を消すことができます。
この絵筆は電線を消した僅かな痕跡や、他に画像のシミや汚れなどの修正に利用することもできます。

修正をやり直す場合は、ツールバーの「元に戻す」、「やり直す」を利用してください。  「編集」メニューで予め指定した回数までやり直しができます。

[フィルタ]にチェックを付けておくと平滑化しながら電線を消していきます。

◆[自動修正]をオフにしておくと[電線濃度]と[修正範囲]を適宜選択して、 きめ細かく消すことができます。

◆[電線濃度]でその濃さを指定し、[微弱]は線が僅かに見えるとき、 [強]は背景に比べて電線が濃いときに指定しておきます。

◆マウス左ボタンを押しながら電線に沿って修正ペンを移動すると電線の濃さに応じて[修正範囲]で指定した電線部分が次第に消えていきます。  この[修正範囲]は電線の太さによって指定します。



電線消しサンプル:
電線消し1 右写真の電線を消す場合、青空に横たわる電線は[自動修正]モード状態でマウス左ボタンを押しながら電線上を横方向になぞっていくだけで綺麗に消えます。  縦方向にある吊り線は横方向の電線を消したあとで縦方向に消してください。  僅かに見える薄い電線も同じですが、消せないとき或は消した痕跡が残るようでしたら[Shift]キーを押しながら電線を消すと痕跡も消すことができます。  下の写真は少し複雑ですが、これも同様に左ボタンを押しながら電線上をなぞるだけで消すことができます。

電線消し2 上記の最も単純な方法で電線消ししたのが右のサンプルです。
この例では電線が山と交差する部分も山の斜め輪郭を損傷することなく電線を消すことができていますが、 もし電線を消すことによって交差する他の被写体に損傷を与えるようなことがあれば、 その部分は[部分修正]モ−ドにして絵筆を使って消してください。
最後に残った電柱も[部分修正]で消すか、あとで道具箱の絵筆や領域コピーを使って消してください。

上の例は比較的簡単に出来ますが、次の例は街角に張り巡らされた電線交じりの建物写真(左)の一部を示しています。  写真の右は以下の操作で電線を消したの例です。
この写真で建物に隣接しない(1)や(3)の領域は[電線除去]をオンにしてマウス左ボタンを押しながら単純に消すことができます。  (3)の電線が交差する部分は最初に横線を消してから次に斜め線を消した方が良好です。
電線消し3 もし消した痕跡が僅かに残る場合は[Shift]キーを押しながら左ボタンで消していくか、 [部分修正]をオンにして痕跡の残った部分を絵筆で擦って消します。  建物や窓に交差する3本線(2)の部分は[電線除去]をオンにして今度はマウス右ボタンを押しながら電線に沿ってゆっくり移動していくと建物を損なうことなく電線だけ消すことができます。
建物に隣接する2本線(2)の部分は上記と同じ方法で消しますが、 この部分は[部分修正]をオンにして絵筆で消した方が綺麗に仕上がることがあります。
























多目的ブラシ

多目的ブラシ ◆ブラシを選んでマウスボタンを押しながら画像上を擦るとその部分をブラシ機能に応じて変換します。

◆縮小表示した画像でブラシ効果が分かりにくい場合は等倍率程度に拡大表示してからブラシ操作をしてください。  (註:縮小表示のときは誤差により描画中に揺れることがありますが画像には影響ありません。)

[拡大]をオンにして画像上をマウス左クリックする度にその点を中心に2倍に拡大表示し、 右クリックする度に1/2に縮小します。
細かい部分を修正するときは、その部分を拡大表示しておくと操作が楽になります。
※ブラシを使うときは[拡大]をオフに戻してください。

◆操作方法は殆ど絵画ブラシと同様で、 各ブラシで擦るときマウスの左、右ボタンで表現方法が異なります。
たとえば[ぼかし]ブラシを選択してマウス左ボタンで画像上を擦るとその部分が次第にぼけてきますが、 右ボタンで擦るとボケ方が速くなります。

[シャープネス]の場合も同様に画像を左ボタンで擦るとその回数により次第に鮮鋭になりますが、 右ボタンで擦るとより速く鮮鋭な画像になります。

[不要物を消す]は背景より暗い不要部分を消すときは左ボタンで、 背景より明るい部分を消すときは右ボタンで消します。  背景より明るい白ポツのようなゴミ部分は右ボタンで消します。  ※但し、電線消しには「画像修正」=>「電線消し」専用ブラシを利用した方が綺麗に消せます。

[重ね塗り]は画像に偽輪郭やざらつきが目立つような部分を滑らかにするように修正します。  滑らかにしたい部分をマウス左ボタンで擦ると明るく、右ボタンで擦ると暗く平均化するように修正します。

[明るさ補整]は画像の暗い部分を左ボタンで擦るとその部分が明るくなり、 明るい部分を右ボタンで擦るとその部分が暗くなります。  画像上を擦る回数によって次第に明るく(暗く)なっていきます。

[採光補整]は部分的に光を照射して明るくします。  右ボタンで擦るとより明るく光沢感や柔らかい奥行き感が表現できます。  但し、擦る回数の影響はありません。

[覆い焼き]ブラシを選択した場合は道具箱で表示中の現在色と前の色で描画し、 マウス左ボタンで画像上を擦ると現在色を、右ボタンで擦ると前の色を上書き描画します。  同じ場所を擦る回数によって次第に色が濃くなっていきますが、 あまり速く擦るとムラになるため、ゆっくり擦ってください。  上書き描画する色を変えたいときは[色選択]ボタンを押してカラーパレットを表示し、 その中から任意の色を選択してください。

[色擦り]ブラシはマウス左右ボタンともに同じ効果になります。  ボタンを押しながら画像上をゆっくりドラッグするとその方向に色を擦って描画します。

◆ノイズ、モザイク、エンボスでも他と同様に左ボタンで擦るより、 右ボタンで擦る方がそれぞれの効果をより強調して描画します。

[リセット]ボタンを押すと描画した効果はリセットされ初期状態に戻ります。

◆修正をやり直す場合は、ツールバーの「元に戻す」、「やり直す」を利用してください。  「編集」メニューで予め指定した回数までやり直しができます。

◆画像の修正領域を指定する方法は[絵画ブラシ]のヘルプを参照してください。